ビル・エヴァンスと筋肉パターン

日曜日、自分用レッスンの覚え書き。

前回のレッスンから5日しかあいていなかったので、違った感じの曲を持って行こうと決めていましたが、じゃあ、、、3拍子かな、ということでえらんだのがSometime ago。

ビル・エヴァンスがレコーディングしてる曲です、と言ったら、ああ、と先生は思い出したようでしたが、実は自分がはじめて聴いたのは先生とハーモニカの力さんの演奏。
http://kani291vinorosso.at.webry.info/201106/article_12.html

一生懸命曲を思い出して譜面を探してちらーっと弾いてみたりしておりました。
エヴァンスが弾いてると知ったのはずっと後になってからのこと。
自分の中ではあの日聴いた演奏がファーストインプレッション。

てなわけでメロディーはめっちゃ頭に入っていて弾いてみたものの、あれ、、、こんな薄っぺったい響きじゃないぞ、と自分で納得がいかず。

先生は自分が引っかかっていた1カッコのCode進行について、こうも置き換えられる、これは前からの流れを考えるとあまりよくない、テンポで忙しく感じてしまうならCodeを分ける必要はない、例えばマイ・ファニーヴァレンタイン、なら、、と弾いてみせてくれる。

結局、流れの中で自分がどれを良いと感じるか、なんだよ、と。

もう、何度も同じことを言ってもらってるのに、自分で「良い」ものを見つけ出す前に弾いてしまっている。もしかすると自分にとってはまだレベルの高い話なんだろうか。
結局これで曲についてはやることは終わってしまいました。

あとはSometime agoがアルゼンチンのジャズ演奏家の曲だというのが分かったり、随分いろんな人がカヴァーしてるのが分かったり。

そして、話はこの曲の入っているエヴァンスの 晩年のアルバムYou must believe in springについて。

エヴァンスは、結構がつっと弾く人ですよね、と先生に聴くと、そう、誰だったか、一緒に演奏した人が「音がとにかく大きい」と言っていたよ、と教えてくれた。
Bマイナーワルツ、最晩年のカーネギーホールでのライブ音源を聴かせてくれた。

先生のピアノがエヴァンスのようだ、という評を読んだり、実際に聴くと確かに似ていたりするけれど、本当の意味でこの先生がエヴァンスの流れを受け継いでいる、と感じたのはハーモニーやコードチェンジやアドリブの弾き方、という技術的な部分というよりは、ピアノ演奏に対する姿勢、というか佇まい。
でもね、多分、身近な人に次々先立たれ、薬かに逃げるか、ピアノを弾くしかなかった、というくらいボロボロで陰鬱ではないんじゃないかなあ。

翌日、髪切りに行って、マニキュアしてもらっている間、岡本暁生+フィリップ・ストレンジの「凄いジャズには理由がある」のビル・エヴァンスの章を読み返した。
前に読んだ時には気付かなかったことが。
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ああ、先生が最初から言っていたことはこういうことだなあ。

そして、マイルスの章にも、あっ、という一文を発見。
『とにかくジャズで危険なのは、「筋肉パターンを脳みそが覚えてしまう」ということです。』
『マイルスはピーターソンが大嫌いでした。もちろん指の癖は誰にでもありますが。でもキース・ジャレットは「指のパターンから逃げたい」と言っています。指のパターンでやったら音楽になりません。』

『ビル・エヴァンスも「自分にはテクニックがなかったから、ものすごく論理的に音楽を考えないと、他の人に太刀打ちできなかった」と言っていますね。』


やれやれ、ようやく何をしなければいけないか見えてきた気がします。

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