「紙屋町さくらホテル」を観る

こまつ座公演、井上ひさし作・鵜山 仁演出「紙屋町さくらホテル」を観ました。
すでに各地で上演されているこの作品。評価が高いようです。

終戦間際の広島が舞台ですが、実在のモデルとなった登場人物ほとんどが原爆投下によっていなくなってしまうことを見ている我々だけが知っている、だからせりふのひとつひとつが、ずしっと重たく、価値を持って聞こえるのだな、と思います。

例によって笑える場面が満載なのです、でも、
テーマは「今できることを必死でやる」ってことなんだな。


学生が招集され、講義の仕事がなくなった大学教授役のせりふ。

「今までは明日は明日の風が吹くが信条だった」。でも教え子が出撃命令を受けて残り4時間で書いた手記を見て「今できることを力いっぱいやらなきゃいけないんだ」。

「すみれの花咲く頃」をコーラスして、身体が震えるような感動を覚え、「一人ではできないことをやっている、というよろこび」を感じる主人公。

どんな状況でも、人を支える力は変わらないな。戦時下のような常に生死を考えざるをえない状況でも、社会の行く末がぼんやりしている現代でも。

この記事へのコメント

koshu
2007年04月25日 08:41
あたしも感銘を受けました。脚本も演技も良かったですよね。
笑わせつつ、考えさせるフレーズ満載。

次の日には「無法松の一生(三船敏郎版)」「さくら隊散る」の2本を
ツタヤで借りて来て見てました。
純な心と原爆の非情が心に残ります。
platinum
2007年04月25日 21:22
かにさん、ほんとに日々忙しくしてますね。井上ひさしは、笑わせてくれるんですが、知識も何気なく散りばめられている作風でして、好きなんです。一度こまつ座も見てみたいなあ。羨ましいです。
かに
2007年04月26日 01:13
koshuさん、はやいですね!松戸でもうご覧になったんですねえ。
正直、見る前は重た~い劇だろな、どうしようかな、と思ってたんですが、見てよかったです。私も「無法松の一生」を見たくなっちゃいました・・・いったいどんな話なのでしょ?

platinumさん、お芝居は地元の文化ホールで見てるんですよ。7時15分に出勤して6時まで仕事して、そのあとダッシュで市民文化ホールまで走ります。次回はこんにゃく座の『フィガロの結婚」です。いかが?
platinumさんのオーケストラがダッシュして30分のところでやってたら毎週行くのになあ。
koshu
2007年04月26日 08:39
>いったいどんな話なのでしょ?

実は「任侠もの」と勘違いしてたのですが違いました。
純な人力車夫の半生です。詳細は、、、見てのお楽しみ。かな。
koshu
2007年04月26日 10:49
ちなみに「さくら隊散る」は
むちゃくちゃ重いドキュメンタリーです。

原爆症の再現が「創作」なんですがこれが悲惨で。

一瞬悲惨さを強調し過ぎかなと感じてしまうのですが
しかし、現実はもっと悲惨(臭いとか、皮膚のただれとか、声とか、、)
だったはずという事実に思い至り、愕然とします。

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